2018年04月13日

春の保全活動

 今回は、旧軽井沢商店会さんにご支援をいただいた、二件の保全活動をご報告します。
DSCF8310'.jpg
 軽井沢南部に、絶滅危惧種のホトケドジョウが生息する湧水が何本かあります。丘陵地から流れ出る小川は細く、夏は草に覆われ、日照りのときは涸れているのでは? と思うほど乏しい水量。でも、人の心配は数十年、ドジョウの生存は数百、数千、数万年でしょうから、心配無用なのかもしれません。
ホトケドジョウ'.jpg
 そうはいっても、いつ誰が開発しないとも限りません。各地の谷戸が埋め立てられたり、コンクリートのU字溝になったりして、ホトケドジョウは姿を消してきたのですから。今のところ農業用水ですが、念のため、地主さんのご理解を得て、立札を立てさせていただきました。遠い将来、次の世代の人たちにも、貴重な生息地であることが忘れられないように。
DSCF8287'.jpg

 国設浅間鳥獣保護区の東端・軽井沢の中部から東部にかけては、コムクドリという極東固有の鳥の一大繁殖地です。4月にボルネオから渡ってきて、東日本や北日本で繁殖します。なぜか局地的で、軽井沢に隣接する町にはあまりおらず、菅平や野辺山へ行くと、また多く見かけます。
DSCF8064'.jpg コムクドリ求愛2'.jpg
 このように繁殖集団が不連続な鳥は、そこでは多く見えますが、そこできちんと守れなければ、気づいたらどこにもいなくなっていた、ということになりかねません。新しく設置された鳥獣保護区の制札にもそのことを明記させていただき、この鳥がよく入るサイズの巣箱を町内に多数、設置しました。古い巣箱も補修して架け直しました。中軽井沢では今朝、コムクドリが初認されました。渡ってきてさっそく、ペアが巣箱に出入りを始めています。
DSCF8482'.jpg コムクドリ'.jpg




posted by あーすわーむ事務局 at 12:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月13日

清流の生きものと上流の開発

清流1.jpg
 夏の終わりに、軽井沢町教育委員会(生涯学習課)主催の「トムソーヤクラブ」の野外体験を、あーすわーむが受け持ちました。川の上流部、集落が尽きて畑が多くなる山裾の環境です。久しぶりに夏が戻った日差しの下、小学生10余名が清流に入って石の下などに潜む虫を探し、カゲロウやトビケラなど、多彩な昆虫の採集・観察をしました。あーすわーむには渓流釣りの達人がいます。魚の目とキモチを持てば、どこに何がいるかすぐわかることが、その腕前で示されました。「自分がヤマメならここに住みたい」という場所が見えるのです。
清流2.jpg
ヤマメ
 その川は、数年前までカジカが多い、水の澄んだ流れでした。でも、このたび川に入ってみると、すぐに泥が巻き上がって濁りました。カジカは少なく、今までいなかったアブラハヤが多く確認されました。
清流3.jpg
カジカ(左)とアブラハヤ(右)
 思えば最近、さらに上流で、山を削るほど大規模な開発がありました。そこから流れ出た土砂が川底の砂利の間に沈殿し、水を濁らせる原因になっていることが考えられます。削られた山の植生が回復するまで、しばらく泥がたまった状態が続くかもしれません。それまでカジカが生き残っていればよいのですが……。こうした環境の変化にいちはやく気づくのが、私たちの使命なのだろうと思います。
清流4.jpg
 でも、小学生にはとてもそんな話はできません。まず生きものと遊んで、自然に親しみ、自然を好きになるべき年頃なのです。いきなり自然破壊、地球温暖化、外来生物などの話をしてしまうと、自然は何だか暗く怖い世界と思ってしまい、自然嫌いの人間を作ってしまうと指摘されています。
 自然とのふれあいは、年齢に応じて段階的に行われたいものです。まず、身近に楽しい場所があることを知り、ランドスケープを広げていくことが大事です。その先に、たとえばホッキョクグマのおかれている現状が想像でき、行動できるようになっていくのです。
スライド1.jpg



posted by あーすわーむ事務局 at 15:03| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月23日

最近の屋根裏事情

ハクビシン.jpg
床下に出入りするハクビシン。ジャコウネコ科で、尾が長くスリム。
 あーすわーむでは、外来種のアライグマとハクビシンを生態系から排除する仕事を請け負っています。森の中の別荘は、人が留守のことが多く、床下に動物が入り、そこから壁の中づたいに天井裏へ行き、そこで冬ごししたり、子を産んだりすることが少なからずあります。天井裏で物音がするという通報を受けて調べてみると、テンとハクビシンのことが比較的多く、ハクビシンの場合は罠を仕掛けて捕獲します。アライグマはまとまった数が捕れた時期もありますが、最近は密度が減っています。でも、赤外線センサーカメラに写ることはあるので、根絶できていません。また、シカやイノシシの罠にかかった中型獣が処分されて、報告されない事例も多くあると思われます。
 ハクビシンは野鳥や子猫や子ダヌキなども襲い、それらを食べた痕が天井裏で見つかることもあります。「自然の話題」でもとり上げていますが、ハクビシンと間違われるのがアナグマです。アナグマは半地中のミミズを食べるのが主で、屋根裏に入ることもありません。
 いずれにしても、動物を追い出した状態で、床下の通気口や隙間をふさぐことをお願いしています。そうでないと、一匹を捕まえたとしても、また別の個体が入り、根本的解決にならないので。
アナグマ.jpg
2頭で連れ立って歩くアナグマ。イタチ科で、タヌキに間違えられるほどずんぐりしている。



posted by あーすわーむ事務局 at 14:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。